そもそも、コピーライティングとは? 実は誰もが触れたことのある身近な存在です。例えば、本の帯。キャッチーな言葉ってありますよね。また、メルマガで思わず開いたタイトルなども。不思議と惹きつけられる「いいな」と感じる魅力的な言葉ってあると思います。それがコピーライト。私はコピーライターとしても活動しているので、少しは詳しいお話ができるのではないかなと思います。コピーライティングを知ると、見える景色が変わります。そして、ニーズの掴みやすさや分析力も備わってきますよ。なぜなら、それらがあってこそ出来上がるからです。
コピーライティングとは
まずはじめに、コピーライティングについて認識を揃えておきましょう。世間一般では、キャッチコピーという認識でしょうか。それももちろん正解。職業でもある私からはもう一歩踏み込みます。結論からいいますと、「伝える情報を、伝わる情報に整理した文章」です。
誤解しがちな考え方
「キャッチコピーを考えましょう」と言われると、どう考えますか? まだ技術のない頃の私は、とりあえず斬新なものをイメージしていました。なんちゃって広告のように、何かひねりたかったのです。できあがったものは、のちのち見返してみると「なんだか恥ずかしい」んですよね。つまり、的外れ。なんだかとんでもないものが出来上がったりなど。なぜこれが起きるのか。それは、突然生み出しているからです。
本当のコピーライティング
伝わるかどうかは置いとき、自己満の中の言葉であるのならば、頭をひねって考えたキャッチコピーでも全然良いでしょう。しかし、仕事となれば別です。需要があるから仕事になります。そして、届けるという責任もあります。ここで重要なのは、確実に伝わる言葉選びです。それが本当のコピーライティングなのです。
伝わる言葉とは
コピーライティングが上手いかどうかの肝は、伝わる言葉なのかということ。私は記事ライターもしているのですが、基本、大衆向けのものには専門用語を多用しません。なぜなら、意味不明だから。意味が伝わらないものを書いたって意味がありません。かっこつけたり、説明を省くのはある意味では無責任です。その上、面白くない。
文字を扱うプロとして、意味不明な言葉は厳禁です。コピーライトという限られた文章でキャッチーに伝えていくためには、そんな意味不明な要素を入れる理由がまるでありませんから。この認識をしっかりと持っておかないと、「一体どうしちゃったの?」といったとんでもないコピーが出来上がってしまうのです。
コピーとは
そもそも、コピーとは何ですか? という方もいらっしゃるでしょう。専門用語ですからね。では、コピーとは、一言でいいますと「課題解決」のための言葉です。何の課題解決かは、コピーを打ち出す企業などが売りたい商品があるでしょう。その魅力や必要性、メリットなどを集約させた訴求内容です。
誰でもできるけれど
伝えたい要素を箇条書きのように並べることは、誰でもできます。しかし、最初からここまできちんと読んでくれる人はなかなかいません。この段階の前に、「興味をもってもらう」という第一関門があるからです。ここに興味が惹かれないと、素通りです。その第一関門を担うのが、コピーです。
一瞬で判断されてしまう
現代は情報があまりにも多く、あまりにも早く、ごちゃごちゃした世界を生きています。広告に溢れ、本当に必要な情報が見えづらくなっています。コピーライティングをする身としては、大激戦。そして、ますます必要になってきます。
それゆえに、たったの1秒で判断されるような世界です。ならば、この1秒にかけるしかありません。「なんか、いいな」と思ってもらえるような、直感に響くようなキャッチコピーをつくる必要があるのです。こういったプロがいます。誰もが挑戦できるキャッチコピーですが、実はすごい世界なのです。
必ず「型」がある
今の時代、一からオリジナルで成功していく人は稀です。すでにありとあらゆるものが出尽くして、飽和状態です。ブルーオーシャンという、未開拓な分野は限りなく少なくなっている状況です。つまり、目新しいものは、もはやないに等しいのです。そんな中でも目に留めてもらうには、集約させた上での組み合わせこそが、目新しいものとなります。
ここで始めあたりに述べた「誤解されがちですが、コピーは生み出すものではない」という話について。その通り、自分の中から生み出すものではありません。完全にオリジナルで考えていますよね。だから、的外れになるのです。本当は、コピーを編み出す上で「思考のフロー」があります。
コピーライティング思考
まず届けていく商品について、あなたはどれくらい理解していますか? そして、世間からの評価はどうでしょう。またはどういう目星がついていますか? こういった、商品理解から始まります。この思考フローについては、少しレベルが上がってくるのでまたどこかで。
こういった思考のプロセスが、型です。今回は、型が存在することを知っていただければと思います。多くの人は、その思考法がありません。だから、伝わらないコピーライトになってしまうのです。自分の中だけのアイデアでは、需要は自分だけです。自分が良かれと思っていても、相手はそうとは限りません。ここに、本当の思いやりが必要です。コピーはそれに似ています。
すべては「いいな」と思ってもらえるように
最後にまとめますと、いいコピーライティングとは、見た一瞬で「いいな」と興味を抱いてもらうことです。ここが掴めれば、役割としては完璧。ここから先の購入からは、別の分野ですからね。コピーライティングとは、興味を抱いてもらうための第一関門であり、ゴールの購入していただく分野とは異なります。もちろん、第一関門でゴールもありますが。ここの明確化も、コピーを際立たせるための必須要素です。
言葉の威力は凄まじいです。それはもう、長年生きてきたあなたはご存知ですよね。綺麗な言葉だから響くとも限らない。他の誰かはスルーをしても、自分には確実に響いたという言葉だってありますよね。こんなにも不思議な分野はないなと個人的には思っている、そんなコピーライトの魅力をお伝えさせていただきました。ぜひ、こんな世界もあるのだなと少しでもご興味を持っていただけますと幸いです。
この記事を書いた人
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平成5年生まれ。東京都生まれ、地方育ち。
栄養学科の大学を卒業後、事務職で転職を繰り返す。しかし、「やりたいことがない」と未来へ漠然とした不安を抱える。自分とは何者なのか、20代のほとんどを自己分析にあてる。
28歳の時に自分探しではなく、「自分の能力を発揮する!」と行動で勝ち取ることを腹に決め、好きで得意な「書くこと」へと挑戦する。
クリエイティブな仕事へと方向転換し、月刊編集部で書くことや企画に携わる。その後、フリーランスとして独立。コピーライトを得意とし、セールスライトやプロモーションをメインに活動中。文字に魅力や訴求、想いすべてを集約させることがどうしようもなく楽しいと実感中。
「人は誰もが何かしらの才能を持っています。それを仕事にしていいし、遊び心をもってもいい。行動して、何者かになっていくことがスタート」
『仕事×遊び=書くこと』というタイトルで、2024年2月よりブログ始動。
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